― 部分最適は、全体を必ず壊す ―
調剤薬局が行き詰まる最大の理由は、個々の工程を良くしすぎていることです。必要なのは「速い人」でも「優秀な工程」でもなく、全体として流れる設計です。
システム思考とは、物事を「要素の集合」ではなく、相互に影響し合う"ひとつの仕組み"として捉える考え方です。
この分野を体系化した人物として有名なのが、ピーター・センゲ です。
システム思考の核心は、これです。
全体の振る舞いは、個々の能力ではなく
要素同士の"つながり方"で決まる。
現場でよくある"善意の改善"を見てみましょう。
どれも"その場では正しい"が、全体では逆効果。
理由は単純です。
むしろ、
これが、「改善しているのに楽にならない」正体です。
システム思考では、次の問いを常に立てます。
「この改善は、次の工程に何を起こすか?」
調剤を速くする前に→ 鑑査・投薬は耐えられるか?
受付を増やす前に→ WIPは制御できるか?
"次工程目線"がない改善はしない。
ここで、これまでの理論が一本につながります。
全体を決める制約を見る
入れすぎを止める
待ちを減らす
需要の波に合わせる
それらを"全体として整合"させる
システム思考は、これまでの理論を束ねる"上位視点"です。
❌ 従来の指標
✅ システム思考の指標
同時多発的に変えない。
システムは、必ず反作用を起こす。
これらは、全体最適が進んでいるサインです。
受付から投薬までの総時間
仕掛品の滞留状況
ピーク時の負荷状況
集中力の維持状況
個人KPIより、流れKPIを優先。
明日やることは、これだけです。
「この改善は、次工程に何を起こすか?」を
口に出してから実行する。
それだけで、
が、確実に減ります。