― 生産性を壊しているのは「待ち」だった ―
多くの調剤薬局では、人はずっと忙しいのに、患者はずっと待っています。その原因は「能力不足」ではなく、待ち時間(滞留)の設計ミスです。
フロー効率(Flow Efficiency)とは、
で表される指標です。
薬を作る、鑑査する、投薬説明する時間
受付から薬を受け取るまでの全時間(=待ちを含む)
多くの現場で、付加価値時間は全体の5〜10%しかない
残りの90%以上は、「次の工程待ち」「置かれているだけの時間」です。
フロー効率の視点がない改善は、こうなります。
すると一時的に人は忙しくなります。
👉 全体のリードタイムは、むしろ伸びる
これが「改善しているのに現場が楽にならない」理由です。
薬局の1処方箋を例にします。
このときのフロー効率は、
つまり、83%は"何も起きていない時間"です。
この83%を減らすことが、最もコスパの良い改善になります。
調剤を先行→ 次工程が詰まり、棚待ちが増える
一包化を最後に→ WIPの塊ができ、全体停止
空いている人に仕事を振る→ 制約工程が埋もれる
👉 忙しさが増えるほど、フローは悪化します。
フロー効率改善は、数字以上の効果があります。
👉 安全・効率・体験が同時に改善します。
フロー効率は、TOC(制約理論)と完全に同じ思想圏です。
制約を見つける
入れすぎを止める
待ちを減らす
👉 フロー効率は、「TOCが正しく機能しているか」を測る体温計です。
難しい数式は不要です。
これだけで、「どこを触るべきか」が見えます。
明日やることは1つ。
👉 「処方箋が"何分待っているだけか"を観察する」
ここを見始めた瞬間、改善の順番が逆転します。