Ⅱ.チームビルディングの四大要素

科学的コンセンサスに基づく4つの重要要素

最重要

役割の明確化(Role Clarification)

誰が何をどこまで担うか、最終判断者・責任者の明確化、相互依存関係の整理、属人化の排除

重要性

最も強くパフォーマンスに影響

実践方法

役割マトリクスの作成

業務ごとに「実行者」「承認者」「相談先」「情報共有先」を明確化

判断基準の共有

「この場合は誰が判断するか」を事前に決めておく

属人業務の可視化

特定の人しかできない業務をリストアップし、手順化・共有化

相互依存関係の整理

誰の仕事が誰に影響するかを図式化し、連携ポイントを明確化

チェックポイント

  • 各メンバーが自分の役割を説明できるか
  • 判断に迷ったとき、誰に相談すべきか明確か
  • 休暇や欠勤時に業務が止まらないか
  • 役割の重複や漏れがないか
方向性

目標設定(Goal Setting)

チームとしての成功定義、数値目標と行動目標の分離、優先順位の共有、忙しい時の判断基準の一致

重要性

努力の方向性を揃える要素

実践方法

成功の定義を共有

「何ができたら成功か」をチーム全員で言語化する

数値目標と行動目標の分離

結果(処方箋枚数)と行動(在宅訪問回数)を分けて設定

優先順位の明確化

複数の目標がある場合、優先順位を明示する

判断基準の共有

忙しい時に「何を優先するか」の基準を事前に決めておく

チェックポイント

  • チームの目標を全員が説明できるか
  • 数値目標だけでなく行動目標も設定されているか
  • 忙しい時の優先順位が明確か
  • 目標達成のための具体的な行動が共有されているか
心理的側面

対人関係(Interpersonal Relations)

信頼関係、コミュニケーションの質、感情的サポート、帰属意識

重要性

満足度・心理的安全性には強く効くが、単独では成果に直結しない

実践方法

定期的な1on1

評価面談ではなく、学習・成長のための対話の場として設計

感謝の言語化

「ありがとう」を具体的に伝える習慣をつくる

雑談の時間確保

業務外の会話が自然に生まれる場をつくる

チームイベント

定期的な食事会や勉強会で帰属意識を高める

チェックポイント

  • メンバー同士が気軽に相談できる関係か
  • 困ったときに助けを求められる雰囲気か
  • チームの一員であることに誇りを持てているか
  • 感謝や承認が日常的に交わされているか
改善

問題解決(Problem Solving)

課題の可視化、原因分析、改善策の立案と実行、プロセス改善

重要性

役割・目標・安全性が整って初めて効果を発揮

実践方法

定期的な振り返り

週次・月次で「うまくいったこと」「改善すべきこと」を共有

ヒヤリハットの構造化

個人の責任追及ではなく、システム改善の機会として扱う

改善提案の仕組み化

誰でも気軽に改善提案できる仕組みをつくる

PDCAの習慣化

小さな改善を継続的に回す文化をつくる

チェックポイント

  • 問題が早期に共有される仕組みがあるか
  • 原因分析が個人攻撃にならないか
  • 改善策が実行され、効果が検証されているか
  • 失敗から学ぶ文化があるか

明日の一手

まずは「①役割の明確化」から始めましょう。次回のミーティングで、各メンバーの役割と責任範囲を確認し、不明確な部分や重複している部分を洗い出してください。役割が明確になるだけで、チームのパフォーマンスは大きく向上します。

所要時間:30〜45分